在宅ワークと在宅勤務の意味の違い

在宅ワークと在宅勤務の意味の違い

「家事や子育てが大変なので、できれば家で仕事をしたい」
と思っている主婦の方も多いのではないでしょうか。

そんな時によく耳にするのが『在宅ワーク』や『在宅勤務』といった言葉。
最近ではテレワーク(在宅勤務のこと)という言葉を使用することが多くなりました。

実はこの2つの言葉、非常に似ているのですが役割が大きく違います。
ここでは『在宅ワーク』と『在宅勤務』の意味の違いなどを解説したいと思います。

在宅ワークとは

在宅ワークの本来の意味は文字どおり自宅で仕事をすることです。そう言われると、非常に範囲が広い言葉と感じる人もいるでしょう。
実際には、後述の在宅勤務と区別する形で、さらに限定的な働き方を指すようになりました。
今では、どこの企業にも所属せずに自宅で働くことを在宅ワークと表現するのが一般的です。

たとえば、開業届を出して個人事業主として仕事をする場合も該当します。
具体的には、フリーのWebライターやプログラマーなどであり、継続的に事業として取り組んでいることが多いです。

一方、開業届を出さずに不定期に行っていることも少なくありません。
たとえば、欲しいものがあったり生活費が不足したりして、一時的に収入を増やしたい場合に行う内職などです。

こちらの具体例としては、アクセサリー作りやステッカー貼りなどの内職が挙げられます。

また、先述のWebライターなども事業性がない場合などは、開業届を出さずに行っているケースも見受けられます。

いずにしても企業に所属しておらず、報酬はクライアントから直接もらう形であるのが特徴です。
開業届の提出の有無に関係なく、収入が一定以上ある場合は確定申告を行って所得税を納めることになります。

ちなみに副業となると在宅ワークが基本になります。

在宅ワークのメリットデメリット

メリット
在宅ワークのメリットは非常にたくさんありますが、その中でも特に大きいのは時間を柔軟に使えるようになることです。
就業時間やノルマが決まっているわけではないので、自分で仕事の進め方や費やす時間を自由に決められます。

そのため、家庭において家事や育児の役割も担っている人にとっては、仕事と両立させて無理なく続けやすいです。

また、希望の収入に合わせて労働の量を調整できることもメリットといえます。
必要な分だけ過不足なく働けば良いので、それ以外の時間を他のことに効率的に活かせるようになるのです。

デメリット
過剰に働くのを防止するのは簡単ですが、不足させずに働くのは簡単なことではありません。
会社勤務と違って、待っているだけでは仕事を手に入れられないからです。
自分で情報収集や宣伝活動をすることで、顧客の開拓を行って受注に結び付けなければなりません。
それができなければ収入がゼロになることも十分にありえます。

また、本業ではない経理などの業務も自分で担当する必要があります。
このような厳しさがデメリットであり、それを知らずに始めてしまうと苦労することになりかねません。

在宅勤務とは

在宅勤務も自宅で働くという点では在宅ワークと同じですが、企業に所属している点が大きく異なります。
インターネットの普及と働き方の柔軟化によって広まった勤務のスタイルです。仕事内容は会社から指示されたものであり、オフィスで働く場合に割り振られるものと大差はありません。

ただし基本的には外回りなどの営業的な活動を命じられることはなく、パソコンの前で行える事務作業や技術的な仕事がメインとなります。
こちらは勤務の時間やルールが定められており、会社の就業規則に沿って働かなければなりません。ただし在宅勤務ではフレックス勤務の制度を採用していることが多いため、ある程度は自分の裁量で時間を設定できるのが一般的です。

勤務中のコミュニケーションの基本となるのは電話やメールでしたが、IT技術の発達によってチャットツールやWebカメラを用いるところも増えています。
就業管理をしっかり行えるように専用のシステムを導入している事例も多いです。

また、常に在宅で仕事するわけではなく、週や月に1回は出社するような取り決めにしている企業も少なくありません。
このように、企業ごとに自社に合ったスタンスで運用しているのが実情となっています。

近年ではテレワークと呼ぶこともあります。

在宅勤務のメリットデメリット

メリット
在宅勤務の代表的なメリットは通勤する必要がないことです。睡眠時間を確保しやすくなりますし、家事や育児も行いやすくなります。
時間の節約になるだけでなく、通勤ラッシュに巻き込まれないので朝から疲れなくて済むこともメリットの一つです。
仕事をスムーズに始めて、最初から万全の状態で集中できます。

また、職場と距離を取ることで、わずらわしい人間関係から遠ざかることも可能です。普段の仕事で連絡を取り合うのは一部の上司や社員だけなので、その人たちとの関係が良好であればストレスの少ない状態で働けるでしょう。

デメリット
ただし、その人たちとの関係が悪ければ、仕事に支障が出やすいというデメリットも存在します。
意図的に情報を回してもらえなかったり、連絡のたびに嫌味を言われたりするリスクがあるのです。関係が良好であっても、やはりオフィスにおける勤務よりは情報を入手しにくくなります。
オフィスの空気感が分かりませんし噂話も耳に入ってきません。

そのため、組織変更などの兆候を察知するのが遅れがちになります。
本来は自分がすべき仕事でも、在宅勤務ではできないという理由で他の社員に割り振られることも多く、知らないうちに不満を持たれているケースもあります。

まとめ

ここまで解説した通り、在宅ワークと在宅勤務は似たような言葉ではありますが役割が大きく違います。
副業としては在宅ワークが一般的になるため、在宅ワークの意味を理解しておきましょう。

在宅ワークは基本的に自分で仕事を取りにいかなければいけないため、クラウドソーシングなどを利用して探しましょう。